コラム
2026年9月17日
【ちょこっと豆知識】XDCAMデッキインサートできるファイル・できないファイル

コラム
2026年9月17日

映像コンテンツ制作の技術にかかわる皆様に、ちょっと業務に役立つ知識などをお伝えする【ちょこっと豆知識】。今回は、XDCAMデッキインサートできるMXFファイル・できないMXFファイルについて解説します。
XDCAMディスク上のMXFファイルで再生は問題ないのに、インサートRECできるファイル、できないファイルが存在します。
インサートRECができないファイルは、MXFファイルとしては問題ないファイルではあるのですが、XDCAMデッキの「インサートRECができる条件」から外れてしまっているファイルなのでこの問題が発生します。
そもそもXDCAMのMXFで用いられているMPEG2は、GOPと呼ばれる複数枚のフレームを一つのグループ(Group Of Picture=GOP)として圧縮する「LongGOP」という形式が取られています。
1枚ずつフレームを圧縮するProResやXAVC-I等より圧縮率は優れていますが、動きが激しい画だとブロックノイズなどの圧縮ノイズが出やすいのも特徴です。
XDCAMのMPEG2で29.97fpsの場合、15フレーム単位でGOPが形成されています。

そして、LongGOPに対してインサートRECで部分差し替えをするということは、15フレーム単位で圧縮されている映像のうち一部分を修正することになりますので、技術的には高度な処理をする必要があります。そのため、XDCAMデッキのハードウェアの制約上、一定の条件を設定する必要があったものと思われます。
基本的に「ソニー機器で収録されたMXFファイルに対してのみインサートRECができる」とXDCAMデッキの説明書にも記載されています。
なので、Premiere等で生成したファイルは、本来XDCAMデッキでインサートできることをソニーさんは保証していないのですね。
他のアプリケーションで生成されたファイルをインサート編集するための「Extraモード」はありますが、あくまで原則としてインサートRECするためには、「ソニー機器で収録されたMXFファイル」と同等な状態を再現する必要があります。
XDCAMデッキのインサートREC仕様は公開されておりませんので、弊社の研究や経験上での推察となりますが、下記の条件を満たさないとインサートRECがエラーになるようです。
これらは一見外からは見分けがつかないので、いざ修正しようとしてエラーになると運用上も困りますよね。
AS MXF Checker では上記の条件をクリアしていない場合に、「XDCAMデッキでインサートNGになる可能性がある」ことを検出して警告する機能を備えておりますのでインサートRECの可否を未然に知ることが可能です。また、「vbv_delay値」については修正する機能も備えております。
また、AS MXF Video Inserter、AS MXF Audio Inserter では上記のようなファイルでもインサートが可能ですので、デッキ運用のトラブル回避としても一つ手元に置いておくのはいかがでしょうか。
※本コラムは、2026年9月16日の公式X
、公式Facebook
の投稿をもとに再構成したものです。
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